クローン人間の僕と人間の彼女

何故だろう?
待ちで女を見ていると、虚しさが俺を襲う。

俺は何をしているんだ?


人間への復讐のつもりだった。


でも、結局拒絶されるだけなんだ。


復讐って何だ?

結局、俺達は人間以下。
人間には勝てない。


俺は残された時間を、どう生きればいい?


「ただいま」

「お帰り。今日は又、近藤さん達と会議してたの?」


嬉しそうにお袋が言う。


「…そんな会議、もう二度とやらねぇ!」

「けんちゃん…?」


寂しそうに俺を見るお袋の視線が痛かったけど、俺はそれ以上何も言えなかった。



例の話を聞いて2週間が経った。

相変わらず、俺も功太も近藤からの電話は無視して、ただ生かされてるような日々を送っている。

いつものように仕事を終え、駐車場に着くと、俺の車の前に近藤が立っていた…。

俺達は近藤を無視し、車に乗ろうとした時、近藤が言った。


「どうした、何かあったのか?」


俺が何も知らないと思いやがって!


「別に何も無いですけど」

「別にって…。最近電話も出ないじゃないか」


俺と近藤の話を聞いていた功太が、近藤に聞いた。


「昔クローンを殺しったって本当ですか?」