クローン人間の僕と人間の彼女

「何?ここによく女の子、連れて来るんだ?」

「君達が初めてだよ。ここは、功太と俺の秘密の場所だからね。君は何を飲む?」

「藍」

「…?」

「藍って呼んで?ジントニックでいいわ」


藍という女は、上目遣いをして、猫なで声で言った。

ムシズが走る…


「貴方は何て言うの?」

「…健治」

「ふ~ん…。じゃあ、けんちゃんって呼ぶね?」

「…あぁ」


俺の一番嫌いな呼び方だ

まぁ、いい。
数時間後には…

俺は酔わない程度に酒を飲み、藍は何も考えていないようなペースで酒を飲む。

そして数時間が経ち、俺は言った。


「藍、閉店だよ?店を出よう…」

「何?何処に連れて行ってくれるの?」

「…俺が決めていいの?」

「いいよ」


俺は功太にソッと耳打ちし、金を払って店を出た。

向かった先はホテル街。
藍は飲み過ぎたみたいで、俺の腕を掴まないと歩けない…。


「着いたよ」


藍は俺にキスをして、ホテルの部屋へと急いだ。


「あたし、先にシャワーを浴びていい?」

「あぁ…」


人間の女は簡単に男と寝ようとする。

バカな生き物だ。

藍がシャワーを浴びている間、功太に電話をした。


「今日も成功だ」


功太と俺は声を抑えて笑った。