クローン人間の僕と人間の彼女

「じゃあ、とりあえずこれに着替えて」


俺と功太は作業着を渡される。


「それから、君達の作業場所は別々だから。森本くんと…」

「木内功太です」

「木内くんね。森本くんはここに居て。木内くんはこっちに…」

「あの、社長さんは?」

「…社長は殆どここには来ないよ」

「そうですか…」


今岡は功太を連れて消え、俺は一人残って今岡を待つ。


「お前ラッキーだな」


近くに居た従業員が言った。


「何がですか?」

「まぁ、その内分かるよ」


そいつはニヤリと笑った。


「「おいっ、近藤、余計な事を言うなよ?」


今岡はいつの間にか戻って来ていて、従業員の近藤という男にそう言うと、近藤は何も言わずに立ち去った。


「じゃあ、仕事を教えるから」

「お願いします」


今岡に教わった仕事は、単純作業ですぐに覚えた。

一緒に働いている奴らは、クローンなのか、人間なのかは知らない…。

昼や海、功太と飯を食おうと思ったけど、功太は来なくて、探したけど見付からなかった。


「お前の友達、B4で働いてんだって?」


近藤はニヤニヤしながら俺に聞く。


「B4?」