クローン人間の僕と人間の彼女

目を覚ますと、功太が朋と楽しそうに話しながら笑っていた。


「来てたのか…?ごめんな、気付かなくて」

「ううん、気持ち良さそうに寝てたから…。ねっ!」


朋の隣で功太が頷く。


「功太さんね、振られたんだって」


あっけらかんな顔をして朋が言った。


「朋ちゃん…そんな楽しそうに言うなよ。これでも落ち込んでんだからさ」

「って事で、多分健治に話したいだろうから、帰るね!又明日来るから。健治の目覚めのナースコールを押しに!」


朋は楽しそうに帰って行った。


「…本当にいい子だな。お前と話したいんだろうに…」

「まぁ、毎日一緒に居るからな。いいんだよ」

「そうでもないみたいだけど?」


功太がニヤニヤして言うから、俺は話を逸らした。


「んで、振られたのは前に言ってた子か?」


功太は肩をガクンと落として言った。


「あぁ」

「告ったのか?」

「一応付き合ってたんだ。でも…いつもと一緒。初夜にアレを見られてサヨナラだってさ…」

「そうか…」

「朋ちゃんは大丈夫だったんだろ?」

「あぁ。だから大丈夫だよ。功太にもそんな奴が現れるよ」