クローン人間の僕と人間の彼女

俺は近藤に電話をして待ち合わせ場所を決めると、朋にお墨付きを貰った会社のマークを書いた紙を持って、待ち合わせ場所に向かった。


「よう!いいのが出来たか?」

「自分の中では…」


俺は近藤に紙を渡すと、じっくりと見て俺に言った。


「…うん!決まりだな。お前らしくて凄くいいよ」

「良かった…」

「じゃあ、これを持って行くな。それから、速水達に今月30日の朝9時に会社の方に来るように伝えて」

「…30日?」

「1日から仕事始めだ。前の日に作業服とか渡す」

「そうか…」

「まぁ、お前は入院中だろうから、来られないだろうけど、気にするなよ?」

「…うん」

「じゃあ、又な!」


俺は帰りながら、少しの虚しさを感じた。
やっと力を合わせた会社が動き出すのに、俺はそこには行けない…。

俺は家に帰って速水に連絡をし、近藤に言われた事を伝えた。


「分かった。30日だな。他の奴らにも伝えとくよ。ただ…一人癖のある奴が居るんだ。そいつは30日は行かないかも…」

「もし出なかったら、僕が話してみます」

「あぁ。それから会社が始まったら、敬語は使うなよ。お前は俺の上司になるんだからな」