クローン人間の僕と人間の彼女

功太のナイスなフォローを受け、俺は又、入院生活が始まった。

今回も病室のベッドも窓側で、窓から見えた朋の姿を探しても、見付かる訳もなく…。

飾られる花も無い。


「今日はまだあの女の子は来てないのね」


担当の看護師が、ニコニコしながら俺に言った。


「…来ませんよ、もう…」

「そうなの?」


看護師は不思議そうな顔をして俺を見る。


「えぇ…」

「でも…しっかり食べなきゃダメよ?手術が出来ないから」

「はい」


俺は、前回の大きい手術の影響と、退院後の不規則な生活で、体力低下。
手術が一週間先送りになっていた。


ー1週間後


「体力もちゃんと回復してるし、大丈夫ですね」


俺の手術のGOサインが出た。


「じゃあ行きましょうか」


手術室に運ばれようとした時、病室のドアが開いた。


そこには…


何故か


息を切らせた朋が立っていた…


俺は夢でも見ているのか?



何で朋がここに……?



言葉が出ない



「ちゃんと帰って来てね」




朋のその言葉を聞いて、俺は手術室へと向かった。