クローン人間の僕と人間の彼女

それから1週間…。
俺は朋の所に通った。


でも朋は、前の様には話してはくれない……。


「明日、検査じゃないの?」


珍しく朋の方から口を開く。


「そうだよ」

「やっぱり行くんだ?」

「行かないって言っただろ…?」

「嘘」

「本当だよ。…まぁ、明日になれば分かるよ」

「もし…本当に検査に行かなくて何かあっても、後で私のせいにしないでよね!」

「…当たり前だろ?俺が自分の意志で決めたんだ」

「……」


朋はそのまま黙り込んでしまった。


こんな話でも、俺は朋と話していたいよ…。


家に帰ると、功太が家の前に来ていた。

功太と会うのは、功太が朋に土地の事を話していたと知った、あの日以来だ…。

気まずそうに座り込んで、俺を待っていた功太……。

いつもの様に俺の入院の準備を、手伝いに来てくれたんだろう。


「上がれよ?」


功太は俺の言葉を聞いて、ビックリした顔をし、何も言わないで俺の後ろを歩き、家の中に入る。


「本当に悪かった…」


功太を責める理由なんてない。


「何がだよ?入院の準備、手伝いに来てくれたんだろ?」

「あぁ」


功太は嬉しそうに笑って答えた。