亜蘭くんと再会して一夜が明けた。
 改めて昨日はびっくりしたなぁ。

 だってまさか、亜蘭くんと依蓮くんが双子だったなんて!
 しかも亜蘭くん、うちの高校に編入してくるみたいだし。

 わたしはすっごく嬉しいけど、依蓮くんは何となく元気がない。
 やっぱり兄弟仲は良くないのかな?


「ねぇ、依蓮くん」


 今朝は依蓮くんと一緒に登校できた。


「亜蘭くんとは仲良くないの?」

「え?」

「なんか、そんな風に見えたから」

「悪いとまで言わないけど、両親が離婚してからあまり会わなかったからね……」

「そっか」


 依蓮くんは何となく言葉を濁した。


「莉茉ちゃんは亜蘭と仲良かったの?」

「うん!よく一緒に遊んでくれたんだ!お兄ちゃんみたいで大好きだったの。ちょっと意地悪だけど」

「大好き、だったんだ。やっぱり初恋?」

「えっ、うん……そうかな」


 改めて依蓮くんに話すのはちょっと恥ずかしいな。


「でもほんと、お兄ちゃん大好きの延長みたいなものだったよ!」

「今は?」

「え?」

「今は亜蘭のこと好き?」