身代わり婚だったのに、極甘愛で満たされました~虐げられた私が冷徹御曹司の花嫁になるまで~

 顔を離した耀はじっと結乃の表情を眺めている。
 相当だらしない表情をしているはずだから見ないでほしいのに。

「……恥ずか、しい」
 
 思わず掌で顔を隠そうとしたが、手首を掴まれて制される。そして耀は結乃から目を逸らさないまま言う。

「結乃、今日から君はここで寝るように。そうすれば、辛い夢を見ても俺が傍にいてやれる」

「え?」

 辛い夢って――と続けようとした言葉は再び彼の唇で奪われた。

「んんっ……」

 今度のキスは初めから呼吸を奪うほど深いものだった。
 結乃の中に浮かんだ疑問は霧消し、体中の感覚が彼から与えられる刺激に夢中になる。

 しばらく手や唇で服を乱し結乃の身体を辿っていた耀はお互いの服を取り去った。

 彼は初めての結乃に負担を掛けないよう、探るようにゆっくりと身体を開いていった。

「きつく、ないか?」

 結乃の中に入った耀は動きを止めた。

「は、い……」
 浅い呼吸になる結乃の目尻に慈しむようなキスが落とされる。

 耀は普段から口数は多い方ではないし話し方も淡々としているが、実はその言葉も行動の一つ一つも優しい。
 結乃は結婚してから特に実感するようになっていた。