天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


「ねぇ、誰か日生呼んできてくれない? 衣装合わせたいから」

文化祭委員の言葉に、

「あ、伊吹行ってきなよ。日生、多分教室にいるでしょ」

すかさず流風ちゃんが言った。

ここでも流風ちゃんの応援作戦実行みたいだ。

「じゃあ、美原さんよろしく 」

「うん、わかった」

伊吹ちゃんが頷くと、

「せっかくだし、その格好のまま行っちゃえ!」

流風ちゃんが楽しそうに言った。

伊吹ちゃんが教室へ向かったのを見届けると、

「名付けて『アリス姿にドッキリ作戦』!」

流風ちゃんが他の人に聞こえないように声をひそめて私に言う。

確かに伊吹ちゃんのアリス姿はすごく似合ってたし、可愛いというよりキレイって感じだから、男の子が見たらドキッとするかも。

私はどう見ても子供の仮装って感じだろうけど。

なんて、自分で思って悲しくなる。

そういえば、この教室って鏡がないから、まだ自分で自分の姿見てないな。