入学以来「日生と1,2を争う学年のイケメン男子」と言われて女子達に騒がれてる。
嬉しいけど、朝からずっと騒がれて、さすがに疲れてきた。
人が来ない静かなところへ行こうと思って歩き始めた時、河原から離れた方へ歩いていく咲姫を見かけた。
どこへ行くつもりなんだろう?
見つからないように、距離を置きながら咲姫と同じ方へ歩いていく。
少し歩くと、咲姫は誰もいない木陰で立ち止まった。
そして、木に寄りかかって空を仰ぎながら、
「ついてないなぁ」小さな声でそう呟いたのが聞こえた。
ついてない?
何がついてないんだ?
何かイヤなことでもあったのか?
よくわからないけど、咲姫にしては珍しく妙に落ち込んでる感じだ。
「何してんの?」
ちょっとためらいながらも、思い切って声をかけてみた。
「……別に。爽くんこそ、どうしたの?」
「俺のファンだっていう他の女子達がうるさくてさ。ちょっと逃げてきた」
