やっと気づいたか。
前に俺のこと天然とか言って笑ってたけど、篠宮もかなり天然だろ。
「ちょっと、そんなに笑わないでよ!」
まだ笑いが止まらない俺に、篠宮が怒ったように言う。
「ごめんごめん」
篠宮の頭を撫でながら、ふと思いついた。
「……お礼っていうか、ひとつきいてほしいことならあるけど、いい?」
「な、なに?」
今度は警戒心丸出しの篠宮。
ホント面白い。
「咲姫って名前で呼ばせて。それと、日生くんじゃなくて玲央って呼んで」
「……え!?」
ホントはもっと望んでることがあるけど……とりあえず今はこれでいい。
ただでさえ男慣れしてないんだし、なんて言っても純粋で無防備だし。
それに、男子と関わるのが苦手だって言ってた割には、俺とは普通に話せてるし。
相変わらず他の男子とはほとんど話してないけど。
あの、夏川ってヤツ以外。
あいつのことだけ、幼なじみだからだろうけど、爽くんって下の名前で呼んでる。

