だから、あの頃からずっと背が小さいことも天然パーマもコンプレックスなんだ。
「それで咲姫クラスの男子ともほとんど話してないの?」
「そう」
男子とは必要最低限にしか関わらない。
だから、彼氏とか恋愛とかわたしには無縁な気がするんだ。
「もったいないな~せっかく共学なんだし青春しなきゃ!」
「って言われてもね~わたしには好きとか恋とかよくわかんないし……」
そもそも男子とは関わるの苦手だし。
「そう言ってても、恋はある日突然落ちるものなんだからね。わかんないよ~」
妙に大人びた口調でいう流風ちゃん。
もしかして、経験者?
「伊吹ちゃんもそう思う?」
「うん。好きになるのはふとした瞬間だと思うから」
またしても経験者らしきお言葉。
「……そっか」
やっぱりわたしにはよくわからないな。
なんて思っていたのに、わずか数週間後にその瞬間が訪れるとは思っていなかったんだ―。

