天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


「うちらも見に行こう」

流風ちゃんがそう言って、伊吹ちゃんと3人で試合会場の第1グラウンドへ向かう。

グラウンドに着くと、すでにたくさんのギャラリーがいた。

すごい人だかりで、チビな私にはコートの方がほとんど見えない。

なんとか人の隙間を縫って、見える位置を確保。

コートの中では、日生くんと爽くんが白熱した試合をしている。

「夏川くん頑張って~!」

「日生くん、頑張れ~!」

日生くんと爽くんのファンの子達から応援の声があがっている。

ふと伊吹ちゃんの方を見ると、伊吹ちゃんの視線の先には…日生くんの姿。

やっぱり、伊吹ちゃんは、日生くんのこと……。

胸の奥が鈍く痛む。

「キャ~ッ!」

突然歓声があがった。

ハッとしてコートを見ると、日生くんがシュートを決めていた。

そして、笑顔でこっちの方を見ている。