「……うそ」
「うそじゃないよ。うちらの学年で見た人がいるんだって」
ってことは、昨日帰る時になんとなく感じた視線は気のせいじゃなかったってこと……?
「ただ、バスケ教えてもらってただけだよ」
そう、それだけ。
それだけなのに。
「篠宮さん、いつのまに日生くんとつきあってたの!?」
「体育館でふたりきりってヤバくない?」
「篠宮、体育館で日生に何教えてもらってたんだよ?」
「もしかして、あんなことやこんなことあったりした!?」
次々飛び交うクラスメート達の言葉。
みんな興味津々の眼差しを私に向けてる。
……どうしよう……。
そう思ったそのとき、日生くんが教室に入って来た。
とたんに日生くんの周りに人が集まる。
「日生くん、ホントに篠宮さんとふたりきりでいたの!?」
「もしかしてつきあってるの!?」
みんなの質問攻めに日生くんは、
「球技大会近いからバスケ教えてただけ。以上」
面倒臭そうにそう言って、また教室を出て行ってしまった。

