「日生くん、部活は?」
「今日は1試合だけだったからもう終わり。それに、また時間あったら教えるって言ってただろ?」
かなり動揺して上ずった声で訊いた私に、日生くんは笑いながら言った。
覚えててくれたんだ。
なんだかそれだけで嬉しくなる。
「普通のシュートはできるようになったから、今日はドリブルシュートやるか」
そう言って日生くんが私にボールを投げて、反射的にボールをキャッチ。
またしても有無を言わさず練習スタート。
「そうそう、ボール見ないで前向いて」
日生くんに教えてもらいながら、まずはドリブルの練習。
そして、ドリブルしながらシュートの練習。
何度も練習して、ようやく形になりかけてきた頃。
下校時刻の放送が流れてきた。
「今日はここまでにするか」
「うん。今日も下校時間までありがとう」
「いや、俺が教えるって言ったんだし」
「なんか、日生くんにはいつも助けてもらってるね」
