「えっと……この辺で持って投げればいいの?」
「うん」
戸惑いながらも、篠宮は俺の言うとおりにボールを投げた。
「お、いい感じじゃん」
リングには入らなかったけど、さっきよりもコントロールが良くなってる。
「あとは、ボール離すときに押し出すようにするのがコツ」
足元に置いてあったボールを取って、シュートを決める。
「すご~い!」
キレイに決まったシュートに、篠宮が笑顔で拍手してくれた。
そのあと篠宮も何本かシュートを打ったけど、まだコツがつかみきれてないらしく、リングには入らない。
「やっぱ難しいよ~。“押し出すように” がよくわかんない」
なかなかシュートが決まらずガッカリしたように篠宮が言う。
「じゃあもう1回俺が投げるからよく見てて」
「うん」
篠宮のすぐ隣に立って、もう1回シュートを決める。
今度は、なるべく手の動きがわかるようにちょっとスローモーション気味で。
