天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


いつからか、購買部に行く途中で中庭の様子を見るのがクセになってる。

昼休み以外でもふとした時に視線を向けてる。

なんとなく気になって無意識に目で追ってる。

もっと話したくて、もっと笑顔が見たくて。

いつのまにか今一番気になる存在になってる。

その理由は、なんとなくわかってる。


* * *


「日生くん、頑張って~」

「玲央くんファイト~」

放課後のグラウンド。

球技大会の練習で、サッカーの試合中。

違うクラスや学年の女子が、グラウンドの脇で歓声をあげている。

応援してくれるのはありがたいけど、あまり集中できないのが正直なところ。

「もうすぐ部活の練習時間なんで、今日はこれで終わります」

練習試合が終わって切りが良いところで、体育委員が言った。

その言葉に、みんな一斉にそれぞれの場所へ向かい始めた。

グラウンドの脇で見学していた女子たちも帰り始めた。

ほぼ同じタイミングで解散になったらしく、体育館の方から同じクラスの女子達も一斉に出てきた。