「行ってきます!」
家を出ると、ウグイスの鳴き声が聞こえてきた。
淡い水色の空にぽっかり浮かぶ白い雲。
降り注ぐ日射しはポカポカと暖い。
吹いてくる風は、ほんのり甘い花の香りがする。
駅に着いて、ちょうどホームに到着した電車に乗った。
今日は玲央の地元にあるこのあたりではお花見スポットとして有名な公園で玲央とお花見デートをすることになっている。
「お待たせ!」
改札を出ると、すでに玲央が待っていてくれた。
目的地の公園までは徒歩で約10分。
公園に着くと予想以上に混んでいて、お花見やピクニック目的らしい家族連れで賑わっていた。
「すごい人だね~。もっと早く来ればよかったかな」
「ちょうどこの週末が満開だって言ってたからな」
なんとか空いている場所を見つけて、シートを広げた。
「今日はちゃんとお弁当作って来たんだよ」
ランチバッグからお弁当箱を取り出して中を開ける。
「これホントに咲姫が作った?」
「正真正銘、私の手作りです!」
