「ずいぶん遅くまで遊んだな」
「……うん。ごめん」
助手席に座るなり言われた言葉に、一瞬怒っているのかなと思わず謝ると。
「いや、咲姫もクリスマスに彼氏と出かける年頃になったんだなと思って」
意外にもお父さんは優しい口調でそんな言葉を口にした。
「今度、うちに遊びに来てもらって紹介してほしいな」
「え、いいの?」
「ああ、向こうが良ければね」
なんか、不思議な感じ。
お父さんは私に彼氏ができたらもっと怒るのかなと思ってた。
ひとりっ子だし、恋愛なんかまだ早いって言われるのかなって思ってた。
お母さんはそういうことにあまり厳しくない感じだけど。
「じゃあ今度話してみる」
「うん。でも、恋愛もいいけど、勉強もおろそかにしないこと。来年は受験生なんだからな」
「……は~い」
やっぱりそうきたか。
でもお父さんの言う通り来年は受験生になるんだし、こうして玲央と遊べるのも今のうちだけかもしれないんだ。
一緒に過ごせる時間をもっと大切にしよう。
改めてそう思った。
