「咲姫、大丈夫か?」
「うん、ありがと」
小さくて周りの人に埋もれている私をかばう様に玲央が立ってくれた。
些細なことだけど、私を気遣ってくれる玲央の優しさが嬉しい。
やっと乗換の駅について、人混みから解放された時、スマホに新着メッセージが届いているのに気づいた。
乗り換えた電車の中で内容を確認すると、お父さんからだった。
【駅まで車で迎えに行くから着いたら連絡しなさい】
結構遅い時間だから、お父さんも心配してくれてるのかな。
「どうした?」
「あ、お父さんが駅まで迎えに来てくれるって」
「そっか。もうかなり遅い時間だし俺が家まで送ろうかなと思ってたけど、お父さんが来てくれるなら大丈夫だな」
玲央、私のこと家まで送ってくれるつもりだったんだ。
「今日はありがとう」
「うん。また連絡する」
地元の駅について、別れの時。
私は名残惜しい気持ちで電車を降りた。
改札を出ると、お父さんが車で待っていてくれた。
