「でも、夏川くんはまだ咲姫のことが好きなんじゃ……」
半信半疑でそう言うと、夏川くんはゆっくりと話し始めた。
「確かに咲姫のことはガキの頃から好きだったし、すぐには気持ちの整理つかなかったよ。でも、美原と同じクラスになって話す機会が増えてから、少しずつ気持ちが変わった。正直に言うとさ、俺、美原ってもっとお高くとまってる感じだと思ってたんだ。
でも、一緒にクラス委員やったり勉強教えてもらったりしてるうちに、真面目で面倒見よくてしっかりしてるいい子なんだなって思って。気づいたら、美原のこと好きになってた」
そう言ってもう一度私を見た夏川くんの頬は、赤く染まっていた。
“真面目で面倒見良くてしっかりしてるいい子”なんて……初めて言われた。
嬉しすぎて、胸の奥と目頭が熱くなって、気づいたら涙が溢れていた。
