天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


「いいねぇ~ラブラブなイブで。あたしは今年もひとりかぁ~」

「私だってひとりだよ」

「伊吹は夏川くんがいるじゃん」

「えぇ!?」

予想外の流風の言葉に、素っ頓狂な声を出してしまった。

隣にいた女の子3人組が一瞬こっちを見て、恥ずかしさで頬が熱くなる。

「なんでそうなるの?」

「だってウワサでかなりいい感じだって聞いたし」

流風は基本的に、自分の恋愛よりも他人の恋愛の話で盛り上がるのが好きなんだ。

そこが可愛くもある反面、噂好きのオバサンみたいでちょっと迷惑な時もある。

「だから、それはただのウワサだって前にも言ったでしょ。だいたい、夏川くんは私のことなんてなんとも思ってないって」

「そんなことないよ。伊吹ちゃん、キレイだし面倒見良いし。爽くんには伊吹ちゃんみたいにお姉さん的な方が合うと思う」

私の言葉に、咲姫が真剣な表情でそう返してくれたけど。

誉めてくれてるのに、素直に喜べない。