天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


俺の言葉に、さっきまで騒がしかった会場が水を打ったように静かになった。

ステージ上から、咲姫の姿が見える。

遠くて、表情まではわからないけど。

俺はまっすぐに咲姫を見つめた。

「咲姫。色々嫌な思いさせてごめん。でも、俺は咲姫が好きだから、これからも彼女でいてほしい」

一瞬の間の後、会場の女子達から、悲鳴のような歓声が起こった。

「なんと日生くん、全校生徒の前で堂々と交際宣言です!」

広報委員の言葉に、ますます会場が盛り上がる。

大歓声と拍手に混じって、指笛も聞こえる。

「日生、やるじゃん」

「日生くんカッコイイ!」

「篠宮さん、いいなぁ~。めっちゃ愛されてるじゃん」

会場のあちこちからそんな言葉が聞こえてきた。

「せっかくなので、お相手の篠宮さんから一言いただきましょう!」

いつの間にか、広報委員のメンバーが咲姫の方に行ってマイクを持っている。

「篠宮さん、日生くんに一言どうぞ」

突然マイクを向けられた咲姫は、

「…え!? あの…えっと…こちらこそ、これからもよろしくお願いします」

しどろもどろになりながらも、そう言ってくれた。

そして、会場中がまた大歓声と拍手に包まれた。