天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


と言っても、俺はバスケ部の文化祭試合に助っ人として出ることになっている。

教室を出て体育館へ向かおうと廊下を歩いていた時。

「やっぱN×Uの曲はいいよなぁ~」

俺のすぐ後ろから、さっきうちのクラスのダンス対決を見ていたらしい男子2人組みの会話が聞こえてきた。

「さっきセンターで踊ってたちっちゃい子、可愛いかったよな~」

「ああ、篠宮って子だろ? あの子、可愛いよな」

突然聞こえてきた篠宮の名前に、思わず聞き耳を立ててしまう。

「でも、篠宮って日生とつきあってるんだよな」

「ああ、なんか夏休み中に別れたらしいけどな」

「マジで!?」

別れてねぇし!と、思わず口に出しそうになったのをこらえて、心の中で思い切り否定する。

もうそんなウワサ広がってるのか。

やっぱり、早く咲姫とちゃんと話さなくちゃダメだな。

「キャ~!カワイイ~!」

突然聞こえてきた甲高い声に驚いて顔を上げると、1年生の教室の廊下に女子達の人だかりができていた。

そしてその中心には背の高い女子がいる。