「わかったよ。ちゃんと咲姫と話すから」
「ホントだね!? 今度あたしの大事な咲姫泣かせたら本気で一発殴るからね?」
「わかった、わかった」
佐神の勢いに圧倒されて思わず苦笑しながら頷く。
「咲姫は、ホントに日生のこと好きなんだからね? それだけはちゃんとわかってあげてよ」
「わかってるよ」
「よし。じゃあ、あたしの話は終わり」
そう言って、踵を返してさっさと歩き出した佐神の後姿を見ながら、
「ありがとな」
誰にも聞こえないくらい小さな声でつぶやいた。
* * *
文化祭当日は、朝から爽やかな青空が広がっていた。
まさに学祭日和だ。
俺のクラスは、男女チーム対抗ダンス対決をしている。
誰もが知っているアイドルグループのダンスに、みんなノリノリで盛り上がっている。
特に制服姿で踊る女子達は、観客の男子から可愛い可愛いと騒がれていた。
自分の出番が終わって、自由時間。
