天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


放課後、私はクラス委員会議のため、会議室へ向かった。

ついに今週末に迫った文化祭の最終打ち合わせだ。

会議室へ行く途中、渡り廊下を歩いていたら、人気アイドルグループの歌が聴こえてきた。

視線を向けると、中庭で女の子達がダンスの練習をしていて、その中に咲姫と流風がいた。

ふたりとも、制服姿で可愛く踊っている。

そう言えば、流風達のクラスはダンス対決だって言ってたっけ。

そんなことを思いながら歩いていると、渡り廊下の向かい側に夏川くんがいた。

夏川くんも、中庭の方に視線を向けている。

そして、その視線はまっすぐに咲姫を見ていた。

1学期、自習室で“咲姫のことまだ好きなの?”って訊いた時、夏川くんはハッキリとは答えなかったけど。

今でもまだ咲姫のことが好きなのかもしれない。

でも、それは無理もない。

だって、夏川くんは咲姫と幼なじみで、小さな頃からずっと咲姫のことが好きだったんだから。

そんなにすぐに忘れることなんてできないと思う。

わかっているのに、どうして私は胸が苦しくなってるんだろう。