ただでさえチビな私が玲央の力にかなうはずもない。
「ねぇ、玲央、熱あるんだから……っ」
そうだよ。電話で話した時だってかなり辛そうだったじゃない。
こんなことしてる場合じゃない。
私だって、ちょっとお見舞いで顔出して、プレゼントを渡して誤解を解いたらすぐ帰るつもりで……。
なのに、なんでこんなことになるの!?
パニックになっている頭でぐるぐる考えていたら、
「大丈夫。咲姫にうつすから」
「…な……っ」
言いかけた言葉がキスで消された。
すぐに「冗談だよ」って言って離してくれると思ったのに、玲央は押さえている手を離そうとしない。
それどころか、キスがどんどん深くなっていく。
さっきの言葉、冗談じゃなくて本気、なの……?
待って。私は心の準備なんて全然できてないのに。
「……っ…やだ…っ」
泣きだした私に気づいて、やっと玲央が押さえてた手を離した。
「もしかして……桐生と何かあった?」
玲央がつぶやいた。
「何もないよ。桐生くんは関係ない……」
やっぱりまだ玲央は桐生くんと一緒にバイトしてたことを気にしてるんだ。
