だから最初に声を聞いた時、いつもと違う感じがしたんだ。
「風邪って、熱は?」
「あるっぽい……」
「あるっぽいって、計ってないの?」
「うん。今までだるくて寝てたから」
「お家の人は?」
「ふたりとも仕事で夜まで帰ってこない」
話しながらも玲央の声は辛そうだ。
しかも今お家にひとりなんて……。
「大丈夫? 病院行った方がいいんじゃないの?」
「寝てれば治るよ。だからごめん。今日は会えそうにない」
「…そんな…」
せっかく誕生日プレゼント用意したのに。
流風ちゃんに協力してもらったのに。
このまま会えないなんて…イヤだ。
そう思ったら、自分でも信じられないことを口にしていた。
「――じゃあ今から玲央の家に行く」
「…え…?」
「あと30分くらいで行けると思うから待ってて」
そう言って電話を切ると、私はすぐに電車に乗って玲央の家へ向かった。
玲央の地元までは学校最寄駅から電車で20分くらい。
