天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


今はもう夕方だし、部活は終わってるはず。

緊張でドキドキしながら、玲央が出るのを待つ。

隣で流風ちゃんがちょっと心配そうな表情で私の様子を見てくれている。

そして数回の呼び出し音で、

「もしもし?」

玲央の声が聞こえた。

2週間ぶりに聞く玲央の声。

「もしもし。私、咲姫です」

「……うん。どうした?」

突然の私からの電話に驚いたのか、一瞬の間の後に玲央が尋ねた。

「あの、明日、会える、かな……」

久しぶりに話すから、緊張してなんだかぎこちない言い方になってしまう。

「明日?なんで?」

ちょっと怪訝そうな言い方に、やっぱりまだ怒ってるのかなと不安になる。

でも、隣に流風ちゃんがいるから大丈夫と自分に言い聞かせて、言葉を続けた。

「明日、玲央の誕生日でしょ?だから会えないかなって……」

「咲姫は明日バイトないの?」

「うん。バイトは昨日で辞めたから」

「……そっか」