「もしもし?」
「今の話、マジかよ?」
電話に出るなり、すでに不機嫌そうな玲央の声が聞こえた。
「なんで桐生と一緒の店でバイトしてんだよ?バイト先ってどこ?」
「朝日ヶ丘駅前のお店」
「咲姫と桐生どっちが先に入った?」
「私だけど……」
問い詰めるような言い方に、明らかに玲央が怒ってるのがわかった。
「あいつ、わざと咲姫と同じバイト先にしたんじゃねぇのか?」
「違うよ。桐生くん、地元が朝日ヶ丘なんだって。だから家の近くのバイト先にしたって……「そんなのウソに決まってるだろ!?」
私の言葉を遮って、玲央が言った。
怒鳴るような言い方に、思わず体がビクッと震える。
「そうやって偶然装って咲姫のこと狙ってるんだって」
「そんなことないよ」
いくら桐生くんだってそこまではしないでしょ。
「咲姫は無自覚すぎ」
「え?」
「とにかく、あいつと一緒のバイトなんてすぐ辞めた方がいい」
うわ、やっぱり流風ちゃんの言う通りだったよ。

