天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


できれば女の子で気が合いそうな子だったらいいな。

なんて考えながら着替えて営業場へ行くと、店長が誰かと話していた。

後ろ姿で顔は見えないけど、背の高い男の子だ。

あの男の子が、さっき言ってた今日から新しく入った子かな?

でも、どこかで見覚えがあるような……。

嫌な予感がする。

そして男の子が振り返った瞬間。

「咲姫ちゃん?」

その男の子が私の名前を呼んで、嫌な予感は見事に的中してしまった。

「もしかして桐生くんと咲姫ちゃん、知り合い?」

知り合いも何も……。

「高校の先輩なんですよ」

店長の言葉に、桐生くんが笑顔で答えた。

「なんで桐生くんがここにいるの?」

「え?俺の家この駅の近くだし。バイトするなら近場がいいかなって思って」

最悪。桐生くんの家がこの近くなんて、そんなの知らなかったよ。

「まさか咲姫ちゃんがここでバイトしてるなんて思わなかったな~。すごい偶然だね。いや、もしかしてこれが運命ってやつ?」

神様。あなたはなんでそんなに意地悪なんですか?