「大丈夫だって。そういえば咲姫、日生くんが来月誕生日だって知ってた?」
「うん。8月20日でしょ?」
「さすが。彼氏の誕生日はちゃんと知ってるか。それならさ、誕生日プレゼント代を稼ぐためだと思って始めればいいじゃん」
「……そっか……」
流風ちゃんのその一言で、私は夏休みの間だけ、短期アルバイトをすることにした。
そしていくつか面接を受けて採用が決まったのが地元の隣駅にあるファストフード店。
高校生のバイト先としては定番の場所だ。
「おはようございます」
「お~咲姫ちゃん。今日もよろしく」
「はい。お願いします」
バイトを始めてから約1週間。
まだまだ慣れないことばかりだけど、みんな優しい人達で安心した。
初めてのバイトだから、最初はたくさん不安もあったけど、ここなら続けられそう。
「今日から新しい子が入ったから、着替え終わったら紹介するね」
「はい、わかりました」
店長の言葉に頷いて、私は関係者室に入った。
新しい子か。どんな人かな。
