天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


正直よくわからない。

「そういう夏川くんは、咲姫のことまだ好きなの?」

私はさっきの質問には敢えて答えず、逆に同じことを訊いてみた。

夏川くんは咲姫と幼なじみで、咲姫のことが好きだったから。

そして、夏川くんもちょっとの間だけど、咲姫とつきあってたんだ。

でも、咲姫が日生くんを好きだと知って別れたから、失恋した立場は私と一緒。

「どうだろうな~。ってか、考えてみたら俺と美原って失恋コンビだよな」

「失恋コンビって……」

なんかイヤなネーミングだな。

「いっそのこと失恋コンビでつき合うか?」

「えっ!?」

「失恋を癒すのは新しい恋っていうし」

そうだけど、だからってつきあおうなんて。

冗談だってわかってるのに、なぜかドキドキしてる私。

「なんてな。冗談だよ。さ、始めよう」

そう言って、夏川くんが自習室の席に座った。

「うん、そうだね」

頷いて、私も夏川くんの向かい側の席に座った。

でも、なぜかまだドキドキがおさまらなくて。

勉強にあまり集中できなかったんだ。