今、私の目の前にいる男の子は夏川爽くん。
幼稚園から小学校2年生まで同じクラスで、家が近所だった幼なじみ。
私のこのチビと天パーをコンプレックスにさせた張本人。
お父さんの転勤で小学校3年生になるときに転校したんだけど、まさかこっちに戻ってきてて、しかも同じ高校だなんて。
「咲姫も同じ高校だったとはねぇ~。これから楽しくなりそうだなぁ」
爽くんが不敵な笑みを浮かべて言った。
なんかものすごくイヤな予感がする……。
* * *
「お~咲姫、今日もちゃんと弁当食わないと大きくなれないぞ~」
……うわ、また今日もきたよ。
「毎日ちゃんと食べてるってば! 余計なお世話!」
ホントに余計なお世話だ。
毎日ちゃんと食べても、伸びないものは伸びないんだから。
爽くんと衝撃の再会をしてから数日が過ぎた。
あれから、爽くんは昼休みにわざと中庭を通っては私に声をかけてくるようになった。
