「咲姫は俺の彼女だから、気安く話しかけるな」
玲央が桐生くんに鋭い視線を向けてそう言うと、
「へぇ、そうなんだ。俺、人のモノだと尚更欲しくなるんだよね」
桐生くんは平然とそんなことを言いだした。
「はぁ!?」
いきなり何言い出すんだ、この人は!?
「意味わかんねぇ」
玲央は呆れ顔でそう呟いて、私が持っていた日誌とプリントを持って早足で歩き出した。
慌てて玲央のあとを追いかける。
「アイツ、なんなんだよ?」
不機嫌オーラ全開で玲央が言った。
なんなんだよって、こっちが訊きたいよ!
会った瞬間に「俺とつきあわない?」なんて、チャラ過ぎるにもほどがある!
「わかんない。でも、あんなの冗談だよ」
むしろ冗談じゃないと困るよ。
「冗談でもムカつく。もうあいつとは関わらないようにしろよ」
「うん」
言われなくても最初から私は関わる気ゼロだけどね。
