* * *
4月も半ばを過ぎたある朝、日直当番の私は、日誌を取りに職員室へ行った。
「おはようございます。日誌取りに来ました」
担任の深町先生の席に行って声をかける。
「お~篠宮、朝からご苦労さん。ついでにこの学年便りも一緒に持って行ってくれないか?」
「はい。わかりました」
先生に言われて、私はクラスの人数分のプリントも日誌と一緒に持って教室へ向かった。
日誌の上にプリントを乗せて教室まで歩いている途中、廊下の反対側から慌てた様子で男子生徒が走って来た。
とっさにぶつかりそうになるのをよけようとしたその時。
「…あっ…」
はずみでプリントが何枚か落ちてしまって、しゃがんで廊下に散らばったプリントを拾おうとした時。
「大丈夫?」
頭上から声が聞こえて、誰かがプリントを拾ってくれた。
顔を上げると、そこにいたのは―…
ウワサのイケメン男子、桐生くんだった。
まるで芸能人みたいな眩しいオーラ。
間近で見ると、まつ毛が長くて肌も綺麗。
って、なに見惚れてるの、私。
