天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


「先生、問題集持ってきました」

「ご苦労さん。今度はちゃんと真面目に授業受けろよ」

「は~い」

先生のお小言を聞き流して職員室を出ようとした時。

入れ違いで中に入ろうとした男の子にぶつかりそうになってしまった。

「すみません」

謝って顔を上げると、一瞬男の子と目が合った。

目が合った瞬間、彼はハッとしたような表情になって、数秒私の顔を見つめた。

不思議に思っていたら、

「咲姫」

突然彼が私の名前を呼んだ。

……え?

なんでこの人私の名前知ってるの?

しかも、呼び捨てで呼んだよね?

一体誰?

私が考え込んでいると、

「俺のこと覚えてねぇの?」

彼が尋ねた。

覚えてませんけど、何か?

「俺はすぐわかったけどな。相変わらずチビでくるくるパーの咲姫ちゃん」

……は? まさか…その呼び方は……。

「……もしかして、(そう)くん?」

「あたり~!」

……うそ……。なんでこの学校にいるの?