でも、伊吹ちゃんとは何もなかったんだ。
ちょっと安心したかも。
「今、安心したって思っただろ?」
「…うん…」
さっきから私、心の中読まれまくりだ。
もしかして玲央ってエスパー!?
……な、わけないか。
「俺は安心じゃないんだけど?」
ちょっと不機嫌そうな声。
「………」
そう言われると何も言えない。
「…ごめん…」
思わず小さな声でつぶやくと、不意に抱き寄せられた。
そして、耳元で囁かれた言葉に体中の血が沸騰しそうになった。
だって…
“キスの先は俺にくれたら許すよ”
それって、つまり、その…
恥ずかしすぎて真っ赤になってうつむくと、
「咲姫、可愛すぎ」
玲央がそう言って私を抱きしめた。
