天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


「それ、半分持つよ」

「え!? 大丈夫だよ」

慌ててそう言ったけど、もう日生くんは問題集を半分手に取って持ってくれている。

「いいって。どうせ、職員室って購買部の通り道だし」

そう言って日生くんが歩き出した。

その後ろ姿を慌てて追いかけながら、また鼓動が早くなっていくのを感じた。

「……あ。もうここまでで大丈夫だよ」

職員室前の廊下で、日生くんに声をかけた。

「大丈夫か? 一緒に中まで持っていってもいいけど」

「大丈夫。私ひとりで持っていかないと塚ちゃん文句言いそうだし」

「そっか。じゃ、頑張れ」

日生くんはそう言って、私が持っている問題集の上に持ってくれていた残りの問題集を重ねた。

「ごめんね、手伝ってもらっちゃって」

「俺が持つって言ったんだから気にするなって。それより、早くしないと昼休み少なくなるぞ」

優しく笑顔で言ってくれた日生くんを見て、また鼓動が高鳴る。

「失礼します」

職員室の中に入って塚ちゃんの席へ向かう。