私が遠慮がちに言うと、
「もらってねぇよ」
玲央はキッパリとそう言った。
「え?」
もらってない?
あんなに呼び出されてたのに?
「なんで?」
「なんでって、彼女いるからに決まってんだろ」
「………」
なんかすごく嬉しいかも。
「せっかくならチョコより甘いものがほしいんだけど」
「……え?」
なんのことかわからなくて首を傾げると、
「わかんねぇの?」
玲央がちょっと意地悪な笑みを浮かべて言った。
その笑顔、なんか怖いんですけど。
「咲姫、目閉じて」
「……?」
言われた通り目を閉じると、一瞬、玲央の香水の香りがした。
そして…唇に柔らかい感触。
一瞬で離れたと思ったら、またすぐに触れる。
優しくて甘いキス。
