天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


2月14日。

今日はバレンタインデー。

朝からみんな落ち着きがない。

もちろん私も玲央に渡すチョコを用意してる。

初めて作った手作りチョコ。

お父さんとお母さんに食べてもらった失敗作は数知れず。

でもきっとこんなことでもなければ、お菓子作りをやろうなんて思わなかっただろうな。

玲央は、休み時間の度に女の子に呼び出されている。

さすがモテ男子。

一体いくつチョコをもらってるんだろう?

私は、みんなに騒がれたくないから放課後に渡すつもりでいるけど…。

「……なんで第2体育館なの?」

放課後、帰る前に話があると言って玲央に声をかけたら、着いたのは第2体育館だった。

「咲姫が人があまり来ないところがいいって言ったんだろ?」

「そうだけど…」

屋上とか校舎裏とか定番スポットがあるじゃない。

「で、話って?」

もうここで渡すしかないか。

「これ、渡したくて」

私はバレンタインデーのチョコの包みを渡した。

「もしかして手作りチョコ?」

「そうだよ。他の子たちからもたくさんもらってるとは思うけど…」