【Side 玲央】
「咲姫、なんでそんな離れてるわけ?」
「えっ?」
冬休み明けの学校帰り。
晴れてカレカノになった俺たちは一緒に帰り道を歩いているのに、咲姫が微妙に離れて歩いてる。
「……だって、日生くんのファン子とか見てるし」
小さな声でそう言った咲姫。
確かに、周りにいる女子が俺達の方を見ている。
うざいな。
「そんなの気にしなくていいって」
そう言って、わざと見せつけるように咲姫の手をつなぐ。
やっとつきあえるようになったんだから、遠慮はしたくない。
「それと、その日生くんって呼び方やめて」
「え?」
「玲央でいいから」
「…でも…」
「前に名前で呼んでって言ったのに、結局あの時だけしか呼ばなかっただろ?」
そろそろ名前で呼んでほしいのに、咲姫は恥ずかしいらしい。
