「ちょっ……泣かないでよ、咲姫」
流風が慌てたように言う。
「だって…ふたりとも…優しいんだもん…」
でも咲姫はそう言いながらますます泣いてしまった。
「優しいのは咲姫じゃない。私のために…気持ち隠して協力してくれて」
そう言って、なだめるように咲姫の頭を撫でる。
私は、そんな咲姫の優しさに甘えて咲姫に辛い思いをさせてしまったんだから。
「それは私なんかより伊吹ちゃんの方が日生くんに合うと思ったから……っ」
「私なんかじゃないよ。咲姫、ホントにいい子だもん。自信持ってよ」
そう言いながら、私までもらい泣きしてしまった。
「そうだよ。咲姫、堂々と日生とつきあいなって」
滅多に泣かない流風まで、そう言って涙ぐんでる。
いつも一緒にいながら、なかなか打ち明けられなかった本当の想い。
やっと本音を言いあえたことで、私達3人の心の距離はぐっと近づいた気がする。
これからは、遠慮しないで隠さずに話し合おう。
そうしたら、私達はきっと、ただの友達じゃなくて親友になれると思うから―。
