「そろそろ大広場の方行くか?」
店を出て、咲姫に聞く。
大きなクリスマスツリーが飾られている大広場は、カップルにとっては人気のデートスポットになっている。
せっかくのクリスマスデートだから、咲姫と一緒に行きたいと思った。
大広場に着くと、たくさんのカップルで溢れていた。
「キレイだね」
ツリーを見ながら咲姫がつぶやく。
でも、そのあとはまた黙り込んでしまった。
「向こうの方も行ってみようか」
そう言って、咲姫の手をつないで歩き出す。
メインのツリーから離れた場所は静かで、人もほとんどいなかった。
咲姫は相変わらず黙り込んだまま。
「……なんか、夢みたいだな」
なんとなく重い空気をかき消すように、言葉をつないだ。
「クリスマスイブに好きな子と一緒に過ごせるなんてさ」
咲姫とつきあう前までは、こんなストレートな言葉なんて言えなかった。
でも、今は素直に言えるようになった。
俺の言葉に、咲姫は恥ずかしそうにうつむいた。
そんな風に照れてる表情も可愛いと思う。



