「咲姫は、夏川じゃなくて俺のこと好きだよな?」
単刀直入にそう訊くと、
「はっ!?」
咲姫は素っ頓狂な声を出した。
まぁ、いきなりそんなこと訊かれたら普通驚くよな。
「……違うよ」
咲姫はうつむいてそう小さな声でつぶやいた。
やっぱり、そう簡単には言わないつもりか。
「違わない」
「だから違うってば!」
まるで意地になったように否定する咲姫。
でも、言葉とは裏腹に顔が真っ赤だ。
「じゃあなんでそんな顔してるんだよ」
俺が顔を覗きこむと、咲姫は恥ずかしそうに顔を背けた。
明らかに動揺してる。
それでも友達ために気持ちを隠し続けてる。
そんな姿が可愛くて…思わず咲姫を抱きしめていた。
「……!? 離して!」
慌てて離れようとする咲姫。
「やだ。咲姫が俺のこと好きって言うまで離さない」
でも、俺はそう言って離さないようにわざと強く抱きしめた。
意地悪かもしれない。
でも咲姫が好きだから、ちゃんと咲姫の声で聞きたいんだ。
