天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


何から話そう。

なんて言おう。

頭の中で色々な言葉が浮かんでは消えていく。

「日生くん!」

突然、聞き覚えのある声で名前を呼ばれた。

視線を声がした方へ移すと、暗闇の中、咲姫が息を切らしてこっちに駆け寄ってくるのが見えた。

走ってきてくれたのか。

「早かったな」

電話してから、まだ10分くらいしか経ってない。

ってことは、もしかして咲姫もすぐ近くにいたのかもしれない。

「話って何?」

咲姫が尋ねた。

「うん。ここじゃなんだから、そっちの公園行こう」

そう言って目の前にある小さな公園に移動する。

誰もいなくて静かな公園。

「咲姫のホントの気持ちが知りたいんだ」

そう言って立ち止まると、

「……え?」

咲姫がなんのことかわからないという様に首を傾げた。

美原の話を聞いた限りだと、咲姫はきっとそう簡単にはホントの気持ちを言わないだろう。

だから……。