「私、なんとなく咲姫の気持ち気づいてたの。でも、咲姫が何も言わないからってそのまま流風に協力してもらってた」
「………」
「日生くんの気持ちも、なんとなくわかってた。でも…周りがカップル扱いしてくれてるのをいいことに、日生くんとつきあって。でも、冬休み前に日生くんにはっきり言われたんだ。好きな子がいるからもうつきあえないって」
「でも昨日、日生くんと手つないで一緒にいたのに……」
「あれは、ただ人混みに巻き込まれてたから手を貸してくれただけ。昨日一緒にいたのも、私が別れる前に少しだけでいいから会って
ほしいってムリ言ったからなんだ」
「……そう……だったんだ…」
「ごめんね、咲姫。ずっと…苦しかったでしょう?」
伊吹ちゃんが優しい声でそう言ってくれて。
胸がつまって、思わず泣きそうになった。
「そんな、謝るのは私の方なのに……」
「いや、私だよ」
「あたしだよ」
私の言葉に伊吹ちゃんと流風ちゃんが同時にそう答えて、3人で思わず顔を見合わせて笑ってしまった。
