天然クール王子は仔猫ちゃん溺愛中。


そして、掲示物を貼る場所は、確かにイスに乗っても篠宮の身長では届かない高さだった。

教室には篠宮以外誰もいない。

もしかして、届かなくてずっと困ってたのか?

「貸して」

「えっ?」

俺は篠宮が持っていた紙を取ると、そのまま貼り替えた。

「……あ、ありがとう」

助かった、と言うようにホッとした表情でお礼を言われた。

それにしても、イスに乗っても届かないってことは……。

「篠宮って、ホントにちっちゃいんだな」

思わず口にした言葉に、篠宮が一瞬眉をひそめた。

やばい、禁句だったかな。

「悪かったね。好きでチビなんじゃないもん! そのせいでいつも“チビのくるくるパー”って言われて、ホントにこのチビと天パーはイヤなんだから……」

少し拗ねたように頬を膨らませて言う篠宮。

そして、ハッとしたように顔を下に俯けた。

普段ほとんど男子と喋らないから、緊張してるのかな。

でも、男子とほとんど話さないのは過去にからかわれてイヤな思いをしたからだったのか。

だとしたら……。