今から!?
だって、伊吹ちゃんとデートしてたんじゃないの?
思いがけない言葉に慌てて爽くんの方を見ると、爽くんは内容をなんとなく察したようで、「いいよ」という様に頷いた。
「わかった。どこに行けばいい?」
「市民図書館の前で待ってるから」
そう言われて、そのまま電話が切れた。
「日生からだろ? 行って来いよ」
予想外の展開に半分放心状態になっている私の耳に、爽くんの言葉が聞こえて我に返った。
「短い間だったけど、ありがとな」
そう言った爽くんの表情は悲しげで切なげで、胸が強くしめつけられた。
「……ホントにごめんね……」
泣きそうになりながらつぶやく。
「さっきのキスでチャラにしてやるから。早く行って来い!」
そう言いながら、爽くんが私の背中を軽く押した。
私は、そのまま爽くんに背を向けて走り出した。
爽くん、ごめんね。
そして、ありがとう。
市立図書館の前に着くと、日生くんが入口の前でひとりで立っているのが見えた。

